2026年1月-Vol.356
  • 概要
  • 国内債券
  • 国内株式
  • 外国債券
  • 外国株式
  • 為替動向
  • 虫眼鏡

主なポイント

22日より日銀金融政策決定会合が開かれます。昨年12月の会合で政策金利は30年ぶりとなる0.75%に引き上げられたばかりであり、今回は現状維持となるでしょう。今月の会合では四半期に一度の展望レポートが発表されますが、先月の会合で別紙として「経済・物価の現状と見通し」が添付されたため、そこからの大きな変更はないとみられます。政策委員の大勢見通しも大きな変化はなさそうです。植田総裁の会合後の会見は利上げから間もないため安全運転が見込まれますが、何らかの示唆があれば市場は敏感に反応するでしょう。
今月の主なポイントは以下の通りです。

1/9 (米)12月雇用統計・・・雇用の伸びがどの程度となるか
1/22 (日)金融政策決定会合(23日まで)・・・上記参照
1/23 (日)12月全国CPI・・・高い伸びが継続か
1/27 (英)FOMC(連邦公開市場委員会)(28日まで)・・・現状維持が見込まれる

市場見通し

国内債券

長期金利は、日銀の利上げ継続の姿勢や拡張的な財政政策への懸念などから上昇を予想する。

国内株式

中国経済の低迷や日中関係の悪化等の懸念はあるものの、堅調な米国経済を背景に安定した相場を見込む。

海外債券

<米国>FRB(連邦準備理事会)の金融政策は利下げ局面が続くと想定しているものの、米国景気が底堅く推移することで、そのペースは緩やかなものになると見込まれるため、金利は横ばいでの推移を予想する。

<欧州>米金利の横ばい推移を想定していることに加え、ドイツの財政拡大に伴う景気回復期待による金利上昇の一服を見込むことから、金利は横ばいでの推移を予想する。

海外株式

<米国>企業業績は、情報技術セクターを中心に拡大基調を維持するなか、金融や資本財・サービス、素材など幅広いセクターが堅調に推移し、上昇を予想する。

<欧州>企業業績は、金融セクターや、財政支出拡大の恩恵を受ける資本財・サービスなどを中心に堅調な推移が見込まれ、上昇を予想する。

為替市場

FRBの金融政策は利下げ局面が続くと見込んでいるものの、高市政権の財政政策への思惑などにより円安圧力がかかり続ける展開を想定していることから、ドルは対円で小幅上昇を予想する。FRBの利下げペースが緩やかなものになるとの見方などから、ユーロは対ドルで横ばいでの推移を予想する。

実質GDP成長率(前期比年率)
出所: 総務省

国内債券

12月の国内債券市場

指標銘柄/新発10年国債

12月の国内長期金利は、日銀の追加利上げ観測の高まりなどを受けて上昇し、月末は2.070%で終了した。

国内長期金利は、植田総裁が1日の講演で12月会合での利上げを示唆したことを受け、上旬に1.950%程度まで上昇した。日銀は18~19日の会合で政策金利を0.75%へ引き上げたが、植田総裁は日銀が推計する中立金利の下限まではまだ距離があるとし、日銀の追加利上げ観測が高まったことで一時2.100%まで上昇し、月末は2.070%で終了した。

イールドカーブについては、日銀の追加利上げ観測の高まりを受けて、中期・長期ゾーンを中心に金利が上昇しフラット化した。信用スプレッドは、横ばいとなった。

1月の国内債券市場

1月の国内長期金利は、日銀の利上げ継続の姿勢や拡張的な財政政策への懸念などから上昇を予想する。1月の債券市場のポイントは、①日銀の動向、②国内債券市場の需給動向、③米国金利動向と考える。

①<日銀の動向>日銀は12月会合で、今後も賃金と物価がともに緩やかに上昇していくメカニズムは維持される可能性が高いとし、見通し期間(25~27年度)の後半に物価目標が達成される予想を維持し、今後も利上げを継続していく方針を示した。市場は概ね半年毎に日銀が利上げを行うと想定しているが、1月会合(22~23日)で公表される展望レポートにおいて、物価見通しや成長率見通しに変化があれば、日銀の追加利上げ観測が変化し、金利の変動幅が大きくなることが考えられる。

②<国内債券市場の需給動向>1月の国債入札スケジュールとしては、10年債(6日)、30年債(8日)、5年債(14日)、20年債(20日)、40年債(28日)、2年債(30日)などが予定されている。日銀の追加利上げ観測に加え、通常国会での来年度予算の審議を巡って財政支出拡大への懸念が再び高まる可能性もあり、金利の先高感から入札への警戒感は強いとみられる。入札の結果を受けて、金利の変動幅が大きくなることが考えられる。

③<米国金利動向>今月は米政府機関閉鎖解除後の12月の雇用統計など重要経済指標が公表され、米国経済の状況がより明らかになるとみられる。市場はFRB(連邦準備理事会)が雇用鈍化を懸念するなか、年内2回程度の利下げを行うことを想定しているが、これらの経済指標の結果を受けてFRBの利下げの織り込みが変化し、米国長期金利の変動幅が大きくなり、国内金利に波及することが考えられる。

イールドカーブは、スティープ化すると予想する。信用スプレッドは、横ばいを予想する。

国内株式

12月の国内株式市場

日経平均株価225種 東証株価指数(TOPIX)

12月の国内株式市場はFOMC(連邦公開市場委員会)や日銀の金融政策決定会合等、日米両国の中央銀行の金融政策変更イベントを控えての警戒感が相場の重しとなった。2回のイベントを通過後はいずれも株価は上昇に転じたものの、材料の乏しさやAI関連銘柄の評価が分かれたことなどから相場全体に力強さはなく、株価はレンジ内で推移し、日経平均株価で0.17%の上昇となった。

月初は、植田総裁による利上げに前向きな発言を受け、利上げ期待で銀行株は大きく上昇したものの、円高懸念から景気敏感株が幅広く売られて始まった。その後下旬までは、FOMCや日銀の金融政策決定会合の2回のイベントを通過するまで、警戒感から上値は抑えられた。また、これまで市場を牽引してきたAI関連銘柄についてはフィジカルAIへの期待の一方、一部ソフトウェア企業の過剰投資懸念から、評価が分かれたことも方向感の定まらない相場に拍車をかけた。その後、月末にかけては、株価は上昇基調に転じたものの、市場参加者の乏しいなか、株価はレンジ内で推移した。

業種別には、保険、証券、石油・石炭などが上昇し、その他製品、電気・ガス、鉱業などが下落した。

1月の国内株式市場

中国経済の低迷や日中関係の悪化等の懸念はあるものの、堅調な米国経済を背景に安定した相場を見込む。下旬から始まる決算では株価に出遅れ感のある輸出企業を中心とした来期業績の回復を見据えた物色が進むことに加え、為替水準も下支え要因となり小幅な上昇を予想する。

中国経済の構造的な低迷や日中関係の悪化は、素材市況の崩れやインバウンド関連銘柄の株価の重石となる可能性が高いものの、米国経済がソフトランディングしていることが投資家心理を支えると見込んでいる。業績面では1月下旬から本格化する主要企業の決算発表が相場の転換点となると考えており、これまでの上昇相場から取り残されていた株価が割安な輸出企業を中心に、来期に向けた業績回復期待から買いが集まるとみている。同時に高市政権の政策である防衛関連や高成長が続くAI、ITインフラ関連のセクター等への成長投資が具体化していくことは、業績への影響も大きいだろう。

さらに日米両国の金融政策変更も1月は見送られるとの想定から1ドル150円台を維持している為替水準も、輸出企業の収益力を下支えし、割安感のある銘柄への物色を加速させる要因となるとみている。

一方、リスクとしては、米国経済の予想外のインフレや失速、また、地政学リスクの高まりなど、過度な警戒は不要と思われるが、具現化した場合はその影響は大きい。

外国債券

12月の米国債券市場

米10年国債

12月の米国の長期金利は、FRB(連邦準備理事会)の利下げペースが緩やかなものになるとの見方や、日欧の金利上昇圧力などを受けて上昇した。

月初、日銀の利上げ観測などから日本の長期金利が上昇したことや、景気回復期待などから欧州金利が上昇したことを受けて、米国の長期金利にも上昇圧力がかかった。FRBは利下げを実施したものの、2026年の成長見通しを引き上げたことなどを受け、今後の利下げペースが緩やかなものになるとの見方から、低下幅は限られた。その後、材料に乏しいなか、4.1%台でのもみ合いとなり月末は4.1%台半ばとなった。

イールドカーブは、世界的に財政悪化が懸念されるなか、超長期債が軟調な展開となりスティープ化した。

12月の欧州債券市場

ドイツ10年国債

12月の欧州(ドイツ)の長期金利はドイツの財政拡大に伴う景気回復期待などから、上昇した。

月初、ドイツの製造業受注が予想を上回ったことや、ユーロ圏のGDPが上方修正されたことなどから上昇傾向となった。さらに、強いドイツの鉱工業生産やECB(欧州中央銀行)高官のタカ派的発言などから上昇幅を拡大した。ECB理事会で政策金利は予想通り据え置かれたものの、2026年の成長見通しが引き上げられたことなどから、一時、2.9%程度となったが、その後は方向感に欠ける展開となり、月末は2.8%台半ばとなった。

ドイツ国債のイールドカーブは、スティープ化した。周辺国国債とドイツ国債の利回り差は、政治をめぐる不透明感がやや後退したことから、フランスなどを中心に小幅に縮小した。

1月の米国債券市場

1月の米国の長期金利は、FRBの金融政策は利下げ局面が続くと想定しているものの、米国景気が底堅く推移することにより、そのペースは緩やかなものになると見込まれることから、金利は横ばいでの推移を予想する。

1月の欧州債券市場

1月の欧州(ドイツ)の長期金利は、米金利の横ばい推移を想定していることに加え、ドイツの財政拡大に伴う景気回復期待による金利上昇の一服を見込むことから、金利は横ばいでの推移を予想する。ECBが量的引き締めを継続しているものの、国によって財政状況や格付けの見通しに差異が生じており、周辺国の対ドイツ国債スプレッドは国によって異なる動きになると予想する。

外国株式

12月の米国株式市場

米国S&P500指数 ダウ工業株30種平均

12月の米国株式市場は、S&P500指数で0.05%の小幅下落となった。長期金利の上昇が懸念されたが、予想を上回る失業率に加え、CPIが予想を下回ったことからFRB(連邦準備理事会)の利下げ期待が継続し株価を支えた。AIやデータセンター投資が長期テーマとして意識されつつも、収益の実現性への懸念から下落する局面もあったが、年末ラリーへの期待感から反発した。セクターでは、金融、素材、資本財・サービスなどが上昇する一方、公益、不動産、生活必需品などが下落した。

12月の欧州株式市場

ドイツDAX指数 イギリスFT-SE(100種)指数

12月の欧州株式市場は上昇した。景気は弱いものの悪材料はほぼ織り込み済みとの観測が強まるなか、米国の利下げ期待や相対的な割安感により、米国市場をアウトパフォームした。国別では、オーストリア、スペイン、フィンランドなどが上昇し、ポルトガル、ベルギーが下落した。セクターでは、金融、素材、資本財・サービスなどが上昇し、エネルギー、生活必需品、不動産などが下落した。

12月の香港株式市場

香港ハンセン指数

12月の香港株式市場は下落した。中国の政策期待は継続するものの、不動産を中心に中国経済の低迷が継続し、香港市場は上値が重い展開となった。一方、大手半導体銘柄が堅調に推移した韓国などが上昇した。国別では、韓国、台湾、マレーシアなどが上昇し、中国、インドネシア、香港などが下落した。セクターでは、情報技術、素材、資本財・サービスなどが上昇し、ヘルスケア、不動産、一般消費財・サービスなどが下落した。

1月の米国株式市場

1月の米国株式市場は、上昇を予想する。米国経済は、FRBによる利下げ効果の浸透や政策支援を背景に、底堅く推移すると見込んでいる。バリェーションに割高感がみられるものの、企業業績に関しては、情報技術セクターを中心に拡大基調を維持するなか、金融や資本財・サービス、素材など幅広いセクターが堅調に推移し、上昇を予想する。

1月の欧州株式市場

1月の欧州株式市場は、上昇を予想する。欧州域内経済は、関税を巡る景気下押し懸念が緩和に向かうことに加え、各国の財政拡張が景気を下支えし、底堅い推移を見込んでいる。企業業績では金融セクターや、財政支出拡大の恩恵を受ける資本財・サービスなどを中心に堅調な推移が見込まれ、上昇を予想する。

1月の香港株式市場

1月の香港株式市場は、上昇を予想する。中国経済は、不動産市場の低迷や内需の回復遅れが重石となる一方、中国政府の政策支援を背景に底堅い推移を見込んでいる。また、米中の金融当局による緩和的な金融政策の継続や、AIや半導体関連投資の拡大が支えとなり、上昇を予想する。

為替動向

12月のドル/円相場

為替(ドル/円)

12月のドル/円相場は、高市政権の政策に伴う財政支出拡大懸念や、日銀が今後の利上げペースを具体的に示唆しなかったことなどから、上昇した。

月初、日銀の利上げ観測などから上値の重い展開となったが、高市政権の政策に伴う財政支出拡大懸念などから、再び上昇基調となった。中旬、日銀が利上げを決定したものの、今後の利上げペースを具体的に示唆しなかったことなどから、一時157円台後半まで上昇した。下旬にかけては、片山財務相が円安をけん制する発言を行ったことなどから上昇幅を縮小し、月末は156円台後半となった。

12月のユーロ/ドル相場

為替(ドル/ユーロ)

12月のユーロ/ドル相場は、ECB(欧州中央銀行)が政策金利を維持する一方、FRB(連邦準備理事会)が利下げを行ったことなどからユーロが買われる展開となり、月末は1.17ドル台半ばとなった。

12月のユーロ/円相場

為替(ユーロ/円)

12月のユーロ/円相場は、ユーロ高円安となった。ドルに対して円は下落、ユーロは上昇したことから、ユーロ高円安となり、月末は184円台前半となった。

1月のドル/円相場

1月のドル/円相場は、FRBの金融政策は利下げ局面が続くと見込むものの、高市政権の財政政策への思惑などにより円安圧力がかかり続ける展開を想定していることから、ドル/円は小幅上昇を予想する。

1月のユーロ/ドル相場

1月のユーロ/ドル相場は、FRBの利下げペースが緩やかなものになるとの見方などから、ユーロ/ドルは横ばいでの推移を予想する。

1月のユーロ/円相場

1月のユーロ/円相場は、上昇を予想する。ドルは円に対して上昇し、ユーロに対して横ばいを見込むため、ユーロ/円は上昇を予想する。

虫眼鏡

2026年:世界が熱狂するスポーツイベント

明けましておめでとうございます。

皆さま、お正月はどうお過ごしになられましたでしょうか。我が家では毎年1月2日に親戚が集まり、箱根駅伝をTV観戦しながら酒を酌み交わします。第1走者が鶴見中継所の手前の六郷橋に差し掛かる辺りで乾杯し、第5走者が箱根の山を駆け上がる頃には爆睡です。毎年、一番の見どころを見逃します。今年もそうでした。

さて、2026年は、冬から秋にかけて世界的なビッグスポーツイベントが目白押し。まさに「スポーツの祭典イヤー」です。野球、サッカー、オリンピック競技など、スポーツ好きにはたまらない1年になる事が期待されます。

まず、2月には『ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック・パラリンピック』が開催されます。イタリアのミラノとコルティナを舞台に、スキーやスノーボード、スピードスケート、フィギュアスケートなどの競技で、世界トップレベルの選手たちが競い合います。国を背負って挑む選手たちの姿や、オリンピックならではのドラマを魅せてくれるでしょう。

続く3月5日から3月17日にかけて開催されるのが、『WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)2026』です。野球の国・地域代表が集結し、短期決戦ならではの緊張感あふれる試合が展開されます。メジャーリーグで活躍する選手同士の対決や、日本代表の戦いは特に注目度が高く、世界中の野球ファンが楽しみにしていることでしょう。特に、デフェンディング・チャンピオンである日本代表には、前回大会時とはまた違った重圧がかかるでしょうが、是非ともその重圧を跳ねのけて、大会連覇を勝ち取ってほしいですね。

更に、世界最大のスポーツイベントである『2026 FIFAワールドカップ』が、6月から7月にかけて開催されます。アメリカ、カナダ、メキシコの3か国共同開催で、参加チームは史上最多の48、全104試合が行われます。これまでワールドカップに出場経験の少なかった国も多く参加し、世界のサッカー勢力図が大きく変わる可能性があります。新たなスター選手の誕生や、番狂わせの試合も大きな見どころです。

夏から秋にかけては、『アジア競技大会(愛知・名古屋)』が開催されます。日本国内で行われる国際総合大会として注目度が高く、陸上競技や水泳、球技、武道など多彩な競技でアジア各国のトップ選手がしのぎを削ります。

このように2026年は、時期毎に大きなスポーツイベントが続いていきます。それぞれの大会で生まれる名勝負や感動の瞬間を、出来ればリアルタイムで味わいたいですね。