【SRIコラムバックナンバー】
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オリンピックに関連する社会的責任についてA
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今回は、オリンピックに出場する選手に製品を提供するスポーツウエアメーカーやオリンピックのロゴやキャラクター製品等を製造しているメーカーなどが問われているCSRについてお話します。
スポーツメーカーやオリンピックロゴグッズ製造メーカーにとって、オリンピックはいわば「ドル箱」ビジネスであるといわれている一方で、そうした企業は、安い労働力を使って生産し、厳しい国際競争にしのぎを削っています。そしてその競争の犠牲となっているのがメーカーの製品を製造している工場で働く労働者です。彼らは、低賃金で長時間労働という過酷な労働環境を強いられているなど労働者の基本的な権利が確保されていないことから、国際的な人権問題として指摘されています。そして、2004年のアテネオリンピックでは、オックスファム、クリーン・クロス・キャンペーン、グローバル・ユニオンの3つの国際NGO(非政府組織)および労働組合連合が連名し、「プレイフェア・キャンペーン("Play Fair at the Olympic")」という名称でキャンペーンを開始し、責任を十分果たしていない企業としてフィラ、カッパ、ロット、プーマ、アンブロのほか、アシックス、ミズノといった日本のメーカーを含む世界のスポーツウエアメーカー7社とIOC(国際オリンピック委員会)に対し、開発途上国でのサプライヤー(供給元・調達先)における児童労働や女性への強制労働の禁止など労働条件の改善を求める運動を起こしました。ちなみに、ナイキ、リーボック、アディダスの3社については、調査対象企業ではあるものの、これまでNGOからの攻撃にあって、すでにNGOとの協調関係の構築に成功していることから、キャンペーン対象企業から外されています。このキャンペーンは欧米のメディアで取り上げられたものの、大きな進展がみられないままアテネオリンピックは終わったため、このキャンペーンに参加したNGOは2008年開催の北京オリンピックへ向けて本格的にキャンペーンを進めていくことを決定し、2007年6月に「労働権オリンピックではノーメダル」という報告書を発表しました。この報告書では、北京オリンピックの公式グッズを製造する4つの企業が12歳以下の児童を労働者として雇用し、成人の労働者は法定最低賃金の半分以下の賃金で働かされていることを告発しています。こうした報告に対して中国政府も改善に働くなど、無視できない問題として取り扱われています。
このように華やかな国際スポーツイベントの裏側では、人権や労働に関する深刻な問題が企業を取り巻いており、企業はそうした問題の解決に真摯に取り組むことが求められています。しかし、こうした問題は欧米のメディアなどでは盛んに取り上げられている一方、日本ではほとんど報道されないことから、私たちはその実態をなかなか知ることが出来ません。国際社会の一員として、こうした問題にも敏感になることが必要であり、私たちは、そうした問題に前向きに取り組む企業を応援したいと思っています。
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注記:
本コラムは「しんきんSRIファンド」のレポートより許可を得て転載したものです。 「しんきんSRIファンド」についての詳しい情報は、リンク先のしんきんアセットマネジメント投信株式会社のホームページをご参照ください。
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