コラム

Vol.37

SASBの「Engagement Guide」のESGエンゲージメントを紹介する第17回目の今回は、「輸送用機器(Transportation)」セクターから「レンタカーおよびカーリース(Car Rental & Leasing)」関連企業とのエンゲージメントテーマを取り上げます。

レンタカーおよびカーリース関連企業は、乗用車のレンタルやリースを生業としています。この業界には、会費を払って時間単位で自動車をレンタルできるカーシェアリングビジネスも含まれます。レンタカー会社は、主に空港付近で事業を展開していますが、最近では、住宅街にも増えつつあります。この業界は、これまで数社による寡占市場となっていましたが、最近では新しいビジネスモデルを有する中小企業が一部の都市部の市場に参入し始めています。また、この業界に属する企業は、通常、グローバルに事業を展開し、フランチャイズモデルを導入しています。

レンタカー&カーリース業界のエンゲージメントテーマは、「社会資本」「ビジネスモデルおよびイノベーション」「その他考慮事項」で構成されています。

「社会資本」に関しては、「顧客の安全」をテーマとし、「顧客に対し保有車両の安全性を企業はどのように保証しているのか?」、また「リコールされた車両のレンタルに関する会社方針とはどのようなものか?そして、世界各地にある事業所やフランチャイズに対し、この方針をどのように適用しているのか?」という点に焦点を当てています。

「ビジネスモデルおよびイノベーション」については、「車両の燃費および利用」をテーマとし、「車両購入時、どのような環境配慮事項を織り込んでいるのか?」、また「車両の稼働率の最適化をどのように図っているのか?」という2点を取り上げています。

「その他考慮事項」に関しては、「車両の平均寿命」、「レンタル可能な合計日数」、「平均月間レンタル車両数」が挙げられます。